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2015/02/13

シュールレアリズムと夢


 上の絵は、私が数年前に書いたものである。
 シュールレアリズムっぽく描いたつもりだ。
 最初から計画があったわけではない。頭と脳が勝手に、面白がって描いていった絵である。

私の経験から言わせていただくと、シュールの面白いところ(の一つ)は、現実ではとてもありえない組み合わせの場面が目の前に出現することによって(それは自分で描いているのだが)、エッ!エッ!エッ!みたいな驚きや奇妙な感覚を体験できるからだ。

ちなみに、われわれはそれを、「創造性」という言葉で表現してきた。
それまでになかったような表現である。
それは芸術の本質の一つで、芸術の醍醐味は、対象の認知の仕方に、斬新な感覚を提示することだと思う。

 絵画の世界でも、「印象派」、「立体主義」など、対象認知の革命でもあったわけだ。

ホモサピエンスの約20万年の人類史のなかで、対象に対する新しい見方は、新しい環境での新しい問題を解決したり、新しい食料を得る上で、常に重要な役割を演じたに違いない。
創造性の適応的意義である。

ところで私は、上の絵のような光景を、睡眠時に脳内で発生する「夢」のなかで見ることがある。
夢は、いろいろな出来事が、緩やかな因果関係で結びつきながら進行していく。覚醒している時にはとても発想できない組み合わせが、夢のなかで実現する。ちょうど上の絵のように。

なぜ夢を見るのか。夢にはどんな役割があるのか。

フロイトは、「日常において抑えられていた願望や感情の発現だ」と言った。
現代科学では、「記憶の整理を促進する過程だ」という説もある。


「創造を生み出している」という説があってもよいのではないだろうか。

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