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2016/07/05

やーっ、ケラちゃん!



昨日の夜だ。
もう9時は回っていた。

帰宅する車の中で、大学で、毎日の日課の、あることを忘れてきたことに気が付いた。疲れていたせいだろう。

実験中のモモンガに餌をやることだ。

すでに自宅近くまで戻っていたが、引き返した。

すると、何が幸いするかわからない。大学の建物に入ったら、廊下を、ケラ(通称オケラ)が歩いているではないか。

私は子どものころからケラが大好きで、幼いころは、「ケラはモグラに近い哺乳類かもしれない」などと思いながらよく飼ったものだ。

ケラの産卵用の巣は、これがまた素晴らしく、土の中に卵型の空間を作り、その中に卵を産み、孵った子どもに餌を運ぶ。

でも最近はケラに会うことはほとんどなく、会いたいなーと思っていたのだ。そんなときの出会いだった。いや、モモンガの餌やりも時には忘れてみるものだ。

私は餌やりを済ませ、ケラを小さな飼育用に入れ、外に出た。
外の、キャンパス内の道路に面した、落ち葉がたまった斜面で、ガサガサ地面を掻いて土を容器に入れたのだ。もちろんあたりは暗かった。手元も暗かった。

車に乗り込んで少し走り信号で止まった時、ケラちゃんどうしてるかなーと思いながら室内ライトをつけて容器を目の前に持ち上げてびっくりした。
なんと、大きなミミズが壁面に接して動いているではないか。私は、容器を車の窓から放り投げようかと思った(私は大きなミミズ恐怖症なのだ)。

でも、わたしももう大人である。そんなことをしたらケラちゃんもどうなるかわからない。思いとどまり、我慢して家まで帰った(立派!!)。

家に帰って、庭の畑にミミズを放してやったのだ(こういうのを”大人の振る舞い”と言うのだろう)。

皆さん、不用意にケラを飼おうとしてはいけない。その魅力に取りつかれたら、いつ大ミミズと遭遇するか分からない。