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2016/01/19

カサガイの歯は、地球上最強の自然物質・・・なのだそうだ


 上の写真は、一見、クマノミが主役のように感じられるかもしれないが、主役はカサガイ(矢印の先)である。
カサガイは、岩についた藻を食べて、水槽の中で自活しているのだ。
 水槽の中で、しぶい味わいを演出してくれている。

 ところで、最近、このゼミ海産水槽で、カサガイが繁殖していることがわかった。Nさんが、カサガイの稚貝を発見したのだ(下の写真の矢印の先。種名は不明である)。
 水底の砂の中に少し埋めるような感じで、ガラス面にはりついていた。

 ちなみに、最近、カサガイの歯が「地球上で最強の自然物質」であることが英国王立協会の学術誌に発表された。その歯には、針鉄鉱とよばれる極めて高い高度をもつ鉱物繊維が含まれているのだという。


 セミ室で発見されたカサガイの稚貝が、水槽のガラス面をかじって割ってしまったらどうしよう。


ホンヤドカリはこうして、他のホンヤドカリから貝殻を奪う!(動画あり)

 


 写真のホンヤドカリ、一見、あどけなくて可愛い顔をして、巻き貝の貝殻の風呂にでも入っているような様子だ。

 でも実際には、今、自分が背負っている貝殻より、気に入った(つまり自分の体にぴったりした)貝殻を背負っている他のホンヤドカリに出会い、そのヤダカリから貝殻を奪おうとしているところなのだ。

 ホンヤドカリたちの世界の会話では、「おまえの貝殻をよこせ!」というメッセージは、彼ら独自の行動によって伝えられる。

 それがどんな行動なのか?
 決定的な場面を撮ったので下の動画をご覧下さい。
 ちなみに、このやり取りの後、「おまえの貝殻をよこせ!」と脅された側のヤドカリは、その執拗な威嚇(その場面を一緒に見ていた生物部のFくんは、地上げ屋みたいですね、と言った)に負けて、貝殻を明け渡してしまったのだ。




2016/01/16

冬の浦富海岸にホンヤドカリを求めて


  今日は、浦富海岸に、ホンヤドカリの採集に行った。
 寒いなか、今日もウェットスーツを着たアザラシ(山陰の海でで合った水生霊長類 「人類はなぜ、体の毛を失ったのか」― 裸のサルの進化的理由)が来ていた。



 ホンヤドカリは冬でも採集できる。
 岩場の海岸にできたタイドプール(潮溜まり)を、数は少ないものの、ゆっくり歩いていた。


 私は、ホンヤドカリを対象にして、ある学生実験を組み立てようと考えている。学生たちに頭をひねって考えてもらう(つまり創造性にむすびつくと思われる)実験だ。
私は、学生実験には、そういった要素が是非とも必要だと思っている。

その実験の要素になる、ホンヤドカリの行動の一つは、次回に、おそらく動画入りでご紹介できると思う。


2016/01/12

鳥取駅前にヤギを放牧してはいかがか


 新年、1月9日の朝の鳥取駅周辺の写真である。
 左は正面に駅を見る、大平線通りから、右は、ロータリーの四つ角交差点がある今町1丁目のクスノキの大木である。なかなか印象的な風景だった。

 ちなみに、クスノキの大木には、昨年のクリスマスに、しゃれたデコレーションが飾られ、それがずっと付けられたままになっているのだ。

 ところで、私は、ずっと以前から、鳥取駅前にヤギを放牧してはどうですか、と言い続けている。
 「里山」のコンセプトで、コナラはクヌギが植栽され、ヤギが草を食む駅前になったら、鳥取は、環境問題への取り組みという点から、また自然とITと社会との共存という点から、アピール性のある県になるのではないだろうか。


駅前にヤギの放牧地ができたらこんな感じ?

2016/01/08

今日も風景でいこう!


 今日は、冬ながらとてもいい天気で、朝からいい風景を見た。

 右は、家を出てすぐに出会った海を臨む風景。
 左は、もうすぐ大学、というところで出会った風景(山の上に3体の風車が見える)。

 ちなみに、今日、私が「いい風景!」として紹介した風景には、共通点がある。
 それは、どちらも緑が散在し開けて見晴らしのよい風景だということだ(もちろんどちらも天気がよい、ということもそうだが)。

 なぜ、ホモサピエンスの端くれの私は、こういった風景を「いい風景!」と思うのだろうか。

 そう! それは、このような風景こそ、地球上に誕生したころのホモサピエンスにとって、比較的安全で、食料にありつける可能性が高かった環境を示しているからだ。
 緑や太陽は、餌になる生物の存在を物語ってくれる。
 見晴らしがよい場所では捕食獣か近づけば遠くからでも見つけられるはずだ。

 ちなみに、先日、ゼミ生のNくんと、川に、実験用の砂を取りにいったとき、Nくんに言われた。「最近、先生のブログには、風景が多いですね。ブログには使いやすいですよね」

   確かに、ブログのネタに困ったときは、”風景”に助けてもらっている。
 でも、それを言っちゃあ、おしまい・・・・ダロガ !

2016/01/05

白い動物たち



今、大学では、3階建ての実験棟が建設中だ。今年の7月くらいに完成の予定だ。

そんな実験棟の建設現場で、今朝、ダイザギと会った。会ったといっても、向こうは私のことをどう思っているのかわからない。

私はこのとても珍しい来客にちょっと驚き、工事現場とダイサギという奇妙な組み合わせにも驚き、そして、写真のような幾何学的な黒っぽい背景と、白い生命感たっぷりの曲線体の対比に心を動かされたのだ。

ところでこのダイサギは私が近づいても微動だにせず、ある方向をじっと見ていた。
そのダイサギのまなざしの先にあったもの・・・、皆さんは何かお分かりになるだろうか。

それは・・・、ヤギである。
工事現場と隣接して、ヤギの放牧場があり、今年はまだそれほど寒くないので、ヤギたちがそとで草を食んでいたのだ。

私は、シラサギがヤギを同種と間違えて、その様子をじっと観察していたのではないか、とにらんだのだが、・・・・はたして真相やいかに。


2016/01/01

コウモリは洞窟の中でなぜ体を寄せ合うのか?


明けましておめでとうございます。
本年はサル年です。皆さんにとって、よい一年でありますようにお祈りしています。

ところで皆さんは、サルコウモリというコウモリをご存じだろうか。
おそらくご存じないと思う。そういうコウモリは存在しないからだ(今後、絶対発見されないとは言えないが)。

上の写真は、私が昨年の終わりに(ゼミの学生たちの卒論の指導の合間を縫って)行ってきたキクガシラコウモリとユビナガコウモリ(両種は日本に実在する)が冬眠する洞窟で見つけたサルスベリ、ではなくムラサキシキブである(実際、両者の実はよく似ているのだ)。
洞窟の入り口で 暖冬のせいか、まだ鮮やかな紫色を表面にたたえたままで私を迎えてくれたのだ。野生の美、とでもいうのだろうか。凛とした美しさが目に染みたのである。

そしてその下の写真が、洞窟の入り口だ。どうですか、皆さんも心から中を見てみたい と思われるでしょう。

私はこの洞窟に、ある明確な目的をもってやって来た。
その目的の内容については今は言えない。
でもヒントくらいはまあいいだろう、と思うので、ヒントになる写真を下にお見せする。
けっして、コウモリ(ユビナガコウモリ)を串刺しにしているわけではない。

体を寄せ合ったコウモリたちの塊の内部の温度を計っているのだ。
写真を見て皆さんは思われるかもしれない。「内部は外より温度がかなり高いに違いない」と。
まー、流れからいうとそうだろう。

しかし、・・・・・結果はそうではないのだ!


その結果とは、そしてその結果がなぜ重要なのか、またお話しする日がくるだろう。