www.homo-contribuens.org/wp/wp-content/uploads/2016/04/thesis_taki_003.pdf に私が書いています
道徳観(倫理観)や正義感、他者への思いやり等の感情を生み出す脳内神経回路の遺伝子は、それをもった個体からより多くの個体(主に子ども)を作り、その中に入って広がっていったのだ。
自ら考えて行動し人工知能を作る人工知能が生まれたら、それがディープラーニングなどの機能によって、より多く増える戦略を学んでいくだろう。そうしたら、仮に、人間が倫理観を外部からプログラムしても、それが、彼らの増殖に有利な環境ではなかったら、抑え込まれたり、書き換えられたりして、力を発揮できなくなる可能性が高いと思われる。
重要なことは、各種感情、〇〇観の多くは、ヒトを含めた生物の進化において、いわば、その生物の脳が自ら、自然淘汰という過程を経て内側から出現してきたものなのだ。
自ら学習し、”自らを”作るAIの場合も結局は同じだろう。仮に、外部から倫理観のプログラムを埋め込んでも、それがいつまでも予定通りに作動し続けることはないと考えたほうがいいと思うのだ。