今日、以前から依頼されていた田んぼの畦の「ヤギ除草」に行った。
「ヤギ除草」とは言葉のとおり、ヤギに草を食べてもらい、人手を使わずに草の管理をするという作業である。
詳しいことは省略するが、大学の軽トラックにヤギ運搬専用の小屋を乗せ、その中にヤギと部員が乗り込み、現地まで移動する。
そこでヤギ達が降ろされて、伸び放題の草を食べる、という具合である。
もちろんヤギは機械ではないので、好みの草、周囲の車の走行、カラスの飛翔、人間のの往来、足場の状態、などなど、いろいろな状況に反応して、ヤギの生存に有利な行動を柔軟に行う。
がむしゃらに、ただただ草を食べるわけではないのである。
従って、ヤギという動物の習性をよく知った上で、状況を設定してあげなければならないし、除草だけを期待するのではなくヤギと楽しんで触れ合う気持ちを持つことも大切である。
さて、今回、の除草中に起こったハプニングは面白かった。
除草していた2頭のヤギ達が、突然、すくっと首を上げ、2頭とも同じ方向を見つめ、耳も同じ方向を、パルボラのように向けたのだ。
部員達と私も、ヤギ達が定位したその方向を見て、遅ればせながら理由が分かった。
地元の方が、イヌの散歩をされていたのだ。
そして田んぼから離れて、田んぼに沿った道路のほうに出て、道路の反対側にいる2匹のイヌを注視しはじめたのである。
尾を上げ、背中の中央を走る毛列を立て、明らかに緊張している。
その後、このままイヌが離れてほしい、というわれわれの希望に反して、飼い主の方はわざわざ、道路を渡って、ヤギのほうへ近づいて来られた。
さて、イヌも、攻撃的ではないが、ヤギに興味津々である。
ヤギも、もちろん、怖さと好奇心(そして、幾ばくかの防衛的攻撃心)が入り混じった気持ちで近づいてくるイヌに、逃げることなく対置した。
その時の様子の動画をお見せするので、ヤギvsイヌのやり取りをご覧いただき、彼らの行動についていろいろな推察をしていただきたい。
ちなみに、ヤギは、イヌとの見合いの中で、前肢をトンッ!とつく威嚇的な動作を数回行った。
私もいろいろ面白かった。
で、結局、除草はどうなったか?まー、これから何回か通えば、ある程度の結果は出るだろう。