材料は森から連れてきた.いざ、ミニ地球をつくるぞ.
森へ行く。周囲を、上から下まで眺めたら、その森をつくる土壌、落ち葉、枯れ枝、樹木、草、コケ、そしてダンゴムシを、透明な容器の中に入れ込んで、小さな地球、小さな生態系をつくってみよう。
自分だけのミニ地球をつくってみよう。
いろいろなミニ地球.一番上:つくってから数ヶ月したら、オレンジ色のキノコが生えてきた。中央:モモンガの森でつくった「モモンガの森ミニ地球」.左側のヒノキの根元に、モモンガの巣材を丸めた巣玉が置いてある.一番下:名づけて「ミニ地球創世記」.落ち葉だらけの地球から、いろいろな植物が芽吹いて森をつくっていく.
その中では、植物をダンゴムシが食べ、ダンゴムシの糞や落ち葉を土壌の中の菌糸やバクテリアが分解し、分解されてできた無機栄養分を植物やコケが吸収して生長し、それをダンゴムシが食べて・・・・そんな生態系のドラマに思いを馳せながら、地球を眺めるのだ。
ある日、突然、菌糸が寄り集まってキノコが現れたり、土のなかから小さい小さいカタツムリが出てきたり、・・・・思いがけない出来事が起こるのも、このミニ地球の大きな楽しみだ。
そして、このミニ地球には、雲もでき、雨が降ることもあるのだ。
ウソだと思ったらつくってみてください。
以前、九州に住む中学2年生のTくんからメールが来た。
夏休みの理科の自由研究でミニ地球をつくたら、理科作品展で銅賞をもらったという内容だった。
「参考文献が無かったので先生の大学に問い合わせたところ、先生本人から直接アドバイスをいただきました。覚えていらっしゃいますでしょうか?」と書いてあった。
記憶力が超2悪い私も覚えていた。おそらく、そのとき、Tくんの気持ちが伝わってきたからだろう。
「夏休みにつくったミニ地球はダンゴムシも植物も元気で今も僕を癒してくれています」とも書いてあった。
表彰状と表彰の盾とミニ地球と、そしてTくんが写った写真が添付してあった。
私もホント、嬉しかったので「立派な賞状、立派な盾、立派なミニ地球ですね」と書いてメールを返した。
森へ行く。周囲を、上から下まで眺めたら、その森をつくる土壌、落ち葉、枯れ枝、樹木、草、コケ、そしてダンゴムシを、透明な容器の中に入れ込んで、小さな地球、小さな生態系をつくってみよう。
自分だけのミニ地球をつくってみよう。
オシマイ