皆さんは「イソヒヨドリ」という鳥をご存知だろうか。
ヒヨドリという名前は持つものの、「ヒヨドリ」はヒヨドリ科に属し、イソヒヨドリはツグミ科に属する、それほど近い種類ではない。
“イソ”という言葉がつくとおり、本来、海岸の岩場で見られることが多く、上の写真では確認しにくいが、雄は、胸が鮮やかな赤レンガ色、それ以外の部分が薄いメタリックの青色をしている。綺麗な鳥である。
ところが、このイソヒヨドリが、ここ10年くらいの間に、急速に、鳥取の都市部も含めた人間の居住地に侵入してきている。
他の人は気がついていないかもしれないが、私が言うのだから間違いない。
鳥取環境大学にも数匹のイソヒヨドリが居つき、明らかに繁殖をしている。
繁殖期のイソヒヨドリの鳴き方は特徴的だ。
ヒューという声の間に、カチカチカチという発声が挟まれ(下の動画のイソヒヨドリの声を聞いていただきたい。一羽の鳥が両方の声を出しているのだ)、おそらく、縄張り宣言や雌への求愛といった機能があるものと推察される。
ところで、動画の中には、上空で懸命に鳴きながら動き回るイソヒヨドリに気がついているのかいないのが、ネコがコンクリートブロックの塀の上で、休んでいる。
私はその、一見ミスマッチでありながら、妙な味わいのある雰囲気を感じさせるイソヒヨドリとネコの姿を見せながら、次のようなことを夢想したのだ。
このままの勢いでイソヒヨドリが人間の生活の中に侵入してきたら、現在のネコとヒトの関係のような、飼いイソヒヨドリや、野良イソヒヨドリ、野イソヒヨドリといったイソヒヨドリができてくるのではないか。
野良イソヒヨドリ・・・・・うむー、なかなかイイ!