ブログの再開とブルードラゴン
そこからだ。私の長くて辛い冬眠が始まったのは。
体がだるい。頭が動かない。疲れがとれない、気力が湧かない。そのうち、歯が痛くなり(歯科医院で歯を抜いた)、風邪もひいた。でも仕事はこなさなければならない。時には、笑顔も見せなければならない(きっと顔が引きつっていただろう)。
鬱病だろうか、更年期障害だろうか、ヒューマン・ベアー(そういう病気があるのだ)だろうか。私は・・・・辛かった。ブログを書くゆとりなどまったくなかったのだ。
でも、ふとしたことからわかったのだ。そんなストップした私のブログに、けっこうたくさんの人が来てくれていることが。新しい記事はない。まったくない。でも、理由はわからないけど来てくれているのだ。
だから私は、ブログを再開することにした。つたない内容になるかもしれないが私は書くことにした。どれくらいの頻度になるかはわからないけれど書くことにしたのだ。。
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さて、下の写真は、私がオーストラリアのゴールドコーストの海岸で見つけた動物だ(体調が悪い中、力を振り絞って、仕事でオーストラリアに行ったのだ)。
学生たちが造成間もない海岸のゴミ拾い(および植樹)をしている間、私も最初はゴミ拾いをしていたのだが、気が付くと動物探しをしている自分がいた。本当に困ったものだ。
さらに困ったことに、いろいろな動物を見つけては、ささやかな感動を分け合おうと、ゴミ拾いをしている学生たちを呼び寄せるのだ。学生たちの仕事への「援助」がいつの間にか「無援助」、そして「妨害」へと変わっていったわけだ。
写真の上2枚は、私もはじめて見る奇妙な動物だった。学生たちも歓声を上げて見入ってくれたのだが、彼らの「それは何ですか?」との質問に私は即座には答えられなかった。
でも最後に、「ウミウシだと思う」と言った。
帰国してゆっくり調べてみると、それは通称ブルードラゴンと呼ばれるアオミノウミウシの一種であることが分かった。ちなみに、昨年書かれたネット記事に次のようなものがあった。
「豪州の海岸で大変稀少なブルードラゴン(アオミノウミウシ)が発見された」(i.togetter.com)
さらに別な記事に、「ブルードラゴンはカツオノエボシやギンカクラゲを餌にする」と記されていた。
私は、一番下の写真のような造成間もない海岸でその稀少なブルードラゴンを発見したのだが、その周囲で、なんと、まさにカツオノエボシやギンカクラゲも発見していたのだ(それは本当のことだ。それは学生たちがよく知っている)。
いや、「私はもっている」というのだろうか。
ここまで読んで、あなたは、小林は本当に体調が悪かったのだろうか?と疑惑の目で見てはいないだろうか。オーストラリアで結構、楽しそうな様子ではないか、などと思ってはいないだろうか。
でも違うのだ。本当にオーストラリアでも体調は悪かったのだ。悪かったのだが、これが私のサガというものだろうか。コクチョウ(黒い白鳥だ)も含めたくさんの鳥や、フルーツコウモリをはじめたくさんの哺乳類や、魚や昆虫などを見てしまったのだ。
ああ、面白かったけど苦しかった。苦しかったけど面白かった。