2016/04/30

イヤ、ヤギ部の部員の写真の腕前、結構いけるわ!


昨日、大学のヤギ部の作業をした。久しぶりに私も参加した。いい雲だった。

先日来の強風で傷んだ小屋の戸を修繕したり、ヤギたちの蹄を削ったり(本来、岩場に生息するヤギは、蹄がよく伸びる。岩にこすれて擦り減っていく、という本来の環境状況を想定して、ヤギたちの体の特性は、それに適応するようにできているのだ)した。


さて、その後、私の提案で、参加者各自がヤギたちの写真を撮り、コンテストを行って、ヤギカレンダーに使う写真の候補を決めよう、ということにした。

やがて作業が終わり、大学の講義室で、一人一人が撮った写真を一枚ずつスクリーンに映し、各自が採点をした。

正直、写真にはちょっとした自信がある私は、上から目線で、一枚一枚いい点を探してほめていたのだが、途中からちょっと、私の心の中の雲行きが変わってきた。

私とは違う観点から、結構質の高い写真が出てくるではないか。
おっ、これマジいいわ!・・・・・みたいな。

ここだけの話だが、でもやっぱり、「写真には、さらにその先があるんだよ。ここまでおいで」とも思ったのだ。

ただし、これもここだけの話だが、学生たちの写真を見て、確かに勉強になった。


レタスの運命やいかに.



最近、私はレタスをよく食べるので、家の庭に10株ほどレタスの苗を植えた。

そのまま畑の地面に植えて、根の周囲を、刈り取った雑草で被った。

でも、その様子を見て妻が、言うのだ。
あれだとナメクジに、「はい、食べてください」と言っているようなものだ。すぐにナメクジがやってきた、「ごちそうさま」と言ってだべ尽くすよ。
ふつう農家では、黒いビニールシートで地面を被い、そに穴をあけてレタスの苗を植える。ナメクジが近寄れないようにするために。

それを聞いて、私の脳裏に、これまで見たり経験したりしてきたいろいろな出来事が浮かび、妻の言葉は、確かに正論だと思った。
でも、そういう正論を言われると、「ちょっと、グレテやる!」と思うのもまたヒトの(私の?)けなげな愛おしさというものだ。

「イヤ、私のレタスは大丈夫だ」、「ナメクジも、私が植えたレタスならわかってくれる。アイツのレタスなら、手出しするのはやめようぜ、なーみんな」・・・・みたいなことになる可能性だって十分ある。

以前も、アスファルトの上で乾いて死にそうになっていたナメクジを助けてやったこともある。

実際、私は、何やら私のレタスは大丈夫な気がしたのだ。

そして数日後、下の写真、お分かりになるだろうか。私のレタスの畑に続く、粘液がかたまり、表面がてかてか光る細い筋が現れたのだ。

間違いない。ナメクジが這った跡だ。

さて、これから、私のレタスたちの運命やいかに。
これまでの私の生き様が試される時だ。これはもう、大変な時間が幕を切って落とされたのだ。




2016/04/27

オカダンゴムシのルーティン

  

上の写真は、私が自宅で4ヶ月前に作ったミニ地球の中の様子だ(“ミニ地球”が何者かわからない方・・・ググッてみよう)。

注目すべきは、最近ほぼ毎朝、6時過ぎに、オカダンゴムシが見せる「神々しきルーティン!」である。

シンボルツリーであるヤブコウジの、決まった葉の上で、じっと太陽の光を浴びながら正座(ダンゴムシに正座があるのかどうかはわからないが、でもそんな感じ)するのだ。

そして数分後、「よし」といった小さな声が聞こえてきそうな様子で葉を離れ、地面へと降りていくのである。私は何か大切なものを教えられたような気がして、土の中に入っていくオカダンゴムシを、遠ざかる師匠の姿を追うように、いつまでも見送る。

私の朝のルーティン?
もちろん、有難くも、オカダンゴムシ様のルーティンを見させていただくことだ。

合掌

2016/04/24

動物を描いた.満足


久しぶりに動物の絵を描いた(10分ほどの作業なので”描いた”とは言えないが)。

つたない絵に見えるかもしれないが、でも、私はとても満足している。

リアルに、写実的に描けと言われれば、いくらでも写実的にも描くことはできる。でも、その時代はとっくに終わったのだ。

写実の後は、「本質を」という時代だった。

そして今は、「本質を、そして健やかに」だ。

気持ちのうえで肩に力が入らず、素直に機嫌よく動物と向き合って描くのだ。
描けたものをみると自分の心(正確には”脳”)がどうだったか、わかる。

健やかに、健やかなハリネズミが描けた。まだこんなに素直になれる。とても満足だ。


脱皮を終えたオカヤドカリ


上の写真の左側にあるのは、右側のオカヤドカリが脱いだ脚と胴体である。

下の動画は、脱皮して殻の中に閉じこもっていたヤドカリが、砂の中から出されて蛍光灯のしたの紙の上に置かれ、嫌々ながらに出てくるところである。

「もー明かり―じゃねーかよー。なんだよここはー」みたいな感じで出てきたのだろう。

脱皮したあと、確かに、貝殻に比べ体が大きくなったような気もする。もう少し大きな貝を用意してやらなければならないかもしれない。

でも、こいつ、脱皮は砂の中に潜ってやったはずだ。どんなふうにして脱皮したのだろうか。当然、貝から出てきて脱皮したのだろう。

水槽に砂を入れておかなかったら、脱皮するところが見えるのだろうか。
でもそれはちょっと可哀想だ。

「なにみてんだよー、あっち向いてろってんだよー」とかなんとかいった意味の威嚇行動をしたりして。それは見ものだ。

やっぱり、砂、無にしておこう。イヤ、ヤッパ、カワイソウカ、イヤ、デモミテミタイ。
また悩み事が増えてしまった。


ユビナガコウモリはタンデムで(縦に並んで)飛ぶ



先日、実験用のユビナガコウモリ2匹を同時に、運動のために飼育室の中で飛ばせたら、2匹が見事にタンデムで(縦に並んで)飛ぶ現象が現れたので動画に収めた。

部屋を暗くしてもこの行動は続いていたので、超音波音声による相互交信を行いながら飛んでいるものと推察された。

なかなかやるね!ユビくんたちも。
私も負けてはいられない。・・・?




2016/04/19

白いキノコと赤いトビムシ、緑のバッタ、それと普通のダンゴムシも・・・今、ミニ地球が面白い!



上の写真は、昨日、ミニ地球(私が約4か月前につくった)で見られた「白いキノコと赤いトビムシ」だ。写りがよくないので見にくいが、写真の中央を水平に走る赤道のちょっと上側に、ぼやっと見える両者がお分かりになるだろうか(今日のミニ地球は、曇りときどき雨みたいな天気だった)。

「赤い●●と緑の●●」というCMがあるが、“地球”には赤いトビムシが現れる数日前、緑のキリギリスの幼虫が突然現れた。

それが下の写真だ。
きっと“地球”ができたとき、土の中に卵が入っていたのだ(ミニ地球をつくっているとこういうケースは結構よくある)。

そしてその下の写真は、私が“地球の最大の動物”として選んで送り込んだオカダンゴムシだ。

その姿には、地球の動物王のような風格さえ感じられる。

地球では生態系が回っている。私の中では、「今、ミニ地球が面白い!」のだ。



2016/04/18

十六年間のネムノキ


写真の木は、鳥取環境大学が創立された2001年に、キャンパス内に生えていたネムノキである。いや、正確に言えば「ネムノキだった」である。

今年になり、芽を出すのを待っていたのだが、結局芽を出さなかった。

枯れていたのだ。

当時(2001年)はまだ私の身長にも満たない幼木で、でもきれいな花を少しだけ咲かせて・・・、妙な愛着をもってそれからずっと見続けてきた。
ネムノキの寿命は短い(2030年)と言われるが、それでもちょっと早すぎるのだ。

写真では、夜の空にネムノキの白い気がのぼっているかのように見える。根元の草たちが見送っているかのように見える。

16年の付き合いを思い、私も今日の夜、見送ったのだ。

2016/04/17

メルヘンチックに芸術的な虫の幼虫たち



中島みゆきの歌ではないが、

嫌われているのはわかってます。

でも、長い人生だ。こころのどこか小さな小さなところで、これまでの自分と違う自分が一瞬でも居たっていいじゃないですか。

上の写真は、アカマツの新芽を餌にする蛾の幼虫だ。
大学の裏山の小さなアカマツ(下の写真)で見つけた。

ちなみにその時、すぐ下の道を散歩されていた経営学部のK先生が、「What are you doing?」と声をかけられてきた。
私は、即座に「自然の美です」と答えた。

私の心の中だけかもしれないが、セチガライ人間関係だ。
私の場合だけかもしれないが、確かに自然は(そして自然を文や絵で表現することは)、傷ついた心を温めてくれる力をもっている。

ところで卒業していった松井くん、マッチャン、この幼虫、なんという名の蛾の幼虫か、face bookで教えてくれない。


Ysくんは洞窟内のあの狭い穴をどうやって通過したのだろう


昨日、ゼミの学生たちとコウモリの調査に行ってきた。

目的の一つは、次のようなことを調べることだった。

内部が、「手前に一つ目のドームが、奥に二つ目のドームがあり、両者が狭い通路(穴)でつながっているような構造」になっているとき、キクガシラコウモリによる、両者のドームの使い方がどのように変化していくのか。

詳しい説明は省くが、とにかく大変興味深く意義ある内容なのだ。

さて、上のザックは私のコウモリ調査用のザックだ(ちなみにモモンガ調査用のザックは赤色だ)。
コウモリ調査だけあって、色は黒なのだが、とても痛んでいる。理由は、暗闇でコウモリからの襲撃に遭うから・・・・ではない(コウモリはけっしてそんな動物ではない。心優しい、可愛い、興味のつきない動物だ)。

ザックが傷んでいる主たる理由は、上記のような構造の洞窟の狭い通路を通るとき、ザックが壁にこすれたり、引っかかったりするからだ。上記のような構造の洞窟は3つあり、どこの洞窟でも、キクガシラコウモリが興味深い利用の仕方をしているようなのだ。

そんなザックが、昨日の調査で一部が裂けてしまい、今日、糸で縫って修理したのだ。


ところで、帰りの車の中で、今回調査した洞窟の”(二つのドームをつなぐ)狭い穴”を通ったUくんが言った。
「あの穴、いっぱいいっぱいでした。もし少しでも太ったらもう無理だと思います。先輩のYsさんは、太ってはいないですが、あんなに背が高いのに、どうして通ることができたんでしょう。ふつう無理だと思いますが」

いや、新鮮な発言だった。私はそんなこと考えたこともなかった。私が先頭で、YsくんやYmくんが後をついてきて、何度か”狭い穴”を通った。確かに今思い出してみれば、2人はかなり遅れていたような気もする。

身長が普通で、太ってはいないYmくんはOKとして、身長がゆうに180cmを超えるYsくんはどうやって通過したのだろうか。確かに・・・・。すごい姿勢と優れた運動神経で何とか何とかやり遂げていたのだろう。いや、そんな事例には事欠かないが、そこでも学生に大変な無理を強いていたのだろう。

ちなみに、昨日行った奥のドームに、2か月ほど前に私は一人で入ったが、なんと、ハクビシンが4頭(4頭だ!)いた。

襲われるかと思った。コウモリは予想通り、一匹もいなかった。



2016/04/16

サクラ散って、そして桃色カスミサンショウウオ


大学の裏山の林の中のカスミサンショウウオ・ビオトープに、散ったサクラの花びらが浮いている。2月の終わりから雌を待って水中に潜んでいる雄はまだビオトープを離れない。すでに、2匹の雌が産卵してくれたのだが、まだ新しい雌を待っているらしい。

網で底をすくってみたら、サクラの花びらをまとった雄が入っていた。
だから、「サクラ散って、そして桃色カスミサンショウウオ」なのだ。

そろそろ雄は水場を離れるだろう。林の落ち葉の下で来年の冬の終わりまで過ごすのだ。でも今は、水中の感触が名残惜しいのだろうか。サクラの花びらに後ろ髪を引かれるのだろうか。



2016/04/15

ときどき固まるシマリス(動画)



私が実験用に飼育しているシマリスは、最近、動作の途中で”固まる”ことが増えてきた。

固まって、いかにも何かを思案しているような様子だ。

「今は、巣材を運んでいる場合だったかな、・・・・・・う~~~~、わからない」
「次はどうすればいいのだ、・・・・・・う~~~~、わからない」みたいな。

実際のところ、こういった行動は、シマリスではよく見られるのだが、いまだに意味はよくわかっていない。

なぜ君はそんな、固まる動作を行うのだ・・・・・・う~~~~、わからない、ナノダ。



2016/04/11

コウモリの信頼を得る

私は、実験の内容に合わせて、実験用に飼育しているコウモリたちとの接し方を変えている。

たとえば、あるユビナはコウモリについては、部屋を自由に飛んでもらい、時々、私が直接、餌を与えられるようにしている。

以下、2つの動画で、その様子をご紹介したい。





  
私とユビナガコウモリは、なかなかいい関係になりつつある。根底には信頼に似た関係が築かれつつあるといってもよいのかもしれない。
 

ちなみに、コウモリが飛べる理由(力学的原理)は、その翼の形状や動かし方から考えて、鳥や飛行機の場合と違うと思われる。どういう原理なのだろうか。ご存知の方は教えていただきたい。

2016/04/10

大きいヤドカリの上に乗る小さいヤドカリと、穴から出てきて餌を食べるヤドカリ


 さて、以前のブログで、大きなヤドカリ(ホンヤドカリ)が小さなヤドカリを掴んで叩いて突き飛ばしたショッキングな現象を動画でご紹介した。ところが今回は立場が逆転して、小さいヤヤドカリが大きいヤドカリの体の上に乗って、自家用車のように乗り回している行動が見られたのでご紹介したい。その場面を捉えたのが下の写真だ(小さいホンヤドカリもなかなかやるものだ)。



 さらに、次は、なかなか見ることのできないオカヤドカリの行動の一場面だ。
飼育中のオカヤドカリの一匹が、深くて長い穴を砂の地面に掘ったのだが、そのヤドカリが穴から出てきて、穴の入り口付近に私が置いていた餌を食べる場面だ。動画が撮れたのでご覧いただきたい。




「今回の二つの話は(どちらもヤドカリの一種と言うこと以外に)どんな関係があるのか?」・・・・などと聞いてはいけない。聞かないでいただきたい。

“一つの記事を10分以内で書く”という決め事のなかでの作業だ。細かいことは言ってられないのだ。

2016/04/09

お茶目には自信がある・・・・

最近、何年か前、ゼミのある女子学生から「いつまでもお茶目な先生でいてください」と言われたのを思い出す。

実は、私も内心、そう思っていた。つまり、私は年は取ってもいつまでもお茶目なままだろうと。

でも、どうも少し状況が変わってきたのだ。

心の中は97%くらいお茶目なのだが、表面はお茶目ではなくなってきたようなのだ。

最近入学してきた学生たちは、私をお茶目な先生とは思ってない様子だ。

若い先生方が増えて、私の”高齢度”が急激に増しつつあることも原因がもしれないが、私が普通にしていても、愛想良くしていても、学生たちは緊張するようだ。

人としての年輪が増し、人格に一層の深みが出てきたからだろうか。むー、それは確かにあるかもしれない。イヤ、断言する。それはない。

何か病気だろうか。

まー、何でもいい。
私は、私は、私は・・・・・・・動物が好きだ(ナンノハナシダッタッケ)




2016/04/07

森でモモンガとヤマネに会う


先日、鳥取県智頭町芦津のモモンガの森(私が勝手に命名しているだけだが)に行ってきた。

モモンガが2匹、一つの巣箱の中に入っていたり(これは単独性のげっ歯類ではとても珍しい行動なのだ。私は同一巣内同居と名付けてその意味を調べ論文で発表した)、モモンガが去った巣の中に、ちゃっかりとヤマネが入っていたり(まだ冬眠から覚めていなかった)・・・・大変収穫のある調査、大変楽しい探検ができた。




他にも森にはいろいろな魅力スポットがある。
そんな場所では、私は、日ごろの煩悩をすっかり捨てて、素直に、謙虚になって、自然と向き合うのだ。


大学に帰ったら、夜の10時を回っていた。

初春のデータは重要なのでちょっとがんばっているのだが、こういう日が続くと日中、大学で眠いの眠くないの。

さて明日から授業がはじまる。しょっぱなは、モモンガの話からにしようか。森の両生類たち ― アカハライモリ(雄はすでに少数が冬眠から覚めている)やヒキガエル(林床の水溜りに幼生がうようよ見られる)の話にしようか。
モモンガの巣の中に潜んで冬を越していたマルハナバチ(女王だけが越冬する)の話にしようか。

芦津の森は豊かなのである。





イケメンなコウモリ




先日、大学から車で20分、そこから歩いて(登って)15分くらいのところにある人工洞窟(廃坑になった坑道)に行った。

この坑道の中はいろいろすごいものがあって(すごいものの話はまた今度)、下は、5cm~60cmの深さで水が溜まっている。

この洞窟で私は、珍しいコウモリと感動的な出会いをした(どう感動的だったかはまた今度)。テングコウモリという種類で、樹洞内をねぐらにすることが多いのだが、まれに洞窟をねぐらにする個体がいる。その”まれ”な個体に出会ったのだ。

テングコウモリという名だけあって、鼻がちょっと上に突き出ているが、なかなかのイケメンなのだ(下の写真は私が出会った雄のテングコウモリ)。



体色も、首の周りから下にかけて金色っぽい毛に覆われており、なかなかおしゃれなのだ。

現在、日本の洞窟性コウモリであるキクガシラコウモリ、コキクガシラコウモリ、ユビナガコウモリ、モモジロコウモリたちと一緒に、実験に参加してもらっているのだが(捕獲、実験も含めた飼育には許可が要ります)、それぞれ、独自の習性をもっており、テングコウモリもなかなかの個性の持ち主だ。

それぞれの種類の独自の習性、それぞれの違いが生物学的にどんな適応性と合致しているのか?・・・・これはちょっと、もう、ワクワクですな。



2016/04/05

出た―――!



さて、画面の白い袋の中から何が出るのでしょうか。

では、ごゆっくり。

2016/04/03

サクラを見直した


間もなくはじまる授業の用意という意味もあり、今日は、ある、私がこれまで出会ったことがない動物を探しに行った。ある程度その居場所にはあてがあった。

結論から言うと、残念ながらその動物(それが何か聞かれたい方もおられるかもしれないが、私が出会えるまで内緒にする)には会えなかったが、いろいろな生物と接することができて充実した午後を過ごすことができた。

“いろいろな生物”の一つ目は、・・・・サクラである。
上の写真を見たいただきたい。サクラの花がスギの周りをきれいに飾っているように見える。麓に住んでおられる人たちはきっとサクラを大切にしておられるに違いない。

しかし!
私は、実は、昔から(物心ついたころ、くらい昔から)サクラにはちょっとした違和感をおぼえてきた。
野生を愛する自然児の私には、サクラが、人に寵愛され保護され改良されてきた、ちゃらちゃらした半人工物のように感じられていたのだ。

でも最近、その認識を改めるような事実に出会い、考えを変えつつあった。そして今日、それが決定的になった。

下の写真を見ていただきたい。どう考えても(ほぼ)野生の自然のなかのヤマザクラは人が植えたものではないだろう。自力で増えたのだ。おそらく林床には、まだ花を咲かせないヤマザクラの幼木が伸びてきているに違いない。
完全に人の行為が影響を与えてないとはいえないが、でもまー、ヤマザクラは自力で生存と繁殖をやってのけているのである。彼らなりの戦略でがんばって生きて増えているのだ。・・・まーそういうわけだ。





2016/04/02

モモンガ・エコツアーへのお誘い・募集


春になりました。鳥取県智頭町芦津渓谷のニホンモモンガに会いに行きませんか(最悪、会えないい場合もあるかもしれませんが)。

ということで、芦津・モモンガ・エコツアーを5月14日(土)、15日(日)に計画しました。

要領は、上と下のチラシを見てください。

皆さんと会えるのを楽しみにしています。

追伸:
チラシに書くのを忘れましたが、夜は、森で採集してきた自然物で、ミニ地球を完成させたり、森ででそれぞれが撮った写真の鑑賞会などを計画しています。カメラをお忘れなく。



環境大学ヤギ学科?


最近、私の研究室に電話があり、「地域でヤギを利用して活性化につなげたいという人たちがいて、集まりをもつので、ヤギ部の部員さんと一緒に来ていただけませんか」という話があった。

これは部員にとっても有意義な活動の場になるかもしれないと思い、承諾した。

部員たちと、話があった場所に行ってみると、そこはとてもおしゃれないイタリアン風レストランで、部員(特に女の子)は「素敵なところ」と口々に言っていた。

そのレストランのご主人は発想が豊かな(発想のセンスもいい)方で、ヤギ乳で作ったチーズを使った調理やお菓子の提案などをされていた。

その他にも、「ヤギを使って○×のようなことをやってみたい」と言われる方がいろいろ集まっておられ、ヤギの話で盛り上がった。

私がとても愉快に感じたのは、私に電話をされたレストランの奥さんが、最初に発された一言だった。

「ヤギ部というのがあるんですか。私はまた、大学にヤギ学科があるのかと思いました」

あーっ、そんな発想があったか! ○×大学ヤギ学部ヤギ学科(ヤギについて、生態、行動、進化分類、発達心理、生理、繁殖、生化学等々を学ぶ)・・・・・そんな大学、学部があったら面白いだろうな!と思ったのだった。


2016/04/01

アナグマたちと親交を深めた夜







昨日のことである。大学の仕事の関係で帰宅が夜中になった。

そして、夜中の大学前の交差点を左折したときだった。
前方数十メートル先の、道路の縁石の脇に、数個のうごめく塊を発見した。動物だ。たぶんタヌキだろうと私は思った。





車に轢かれなければいいがと思いつつ速度を緩めて通過しようとしたときだ。
縁石にあいている雨抜きの穴から顔を出している個体と目が合った。





私はゆっくりと車を縁石に寄せていき、車から降りてアナグマたちに会いに行った。

するとなんとアナグマたちは5,6頭おり、典型的なアナグマの家族ということがわかった。

さらに驚くべきことに、私が、がさがさ音がする(明らかに動物たちが動いている音だった)縁石に隣接する植物の垣根に入ろうとすると、そのアナグマたちが、みんな私のところに寄ってきて、私の足や脚のニオイをかぎだしたのである。私は驚いて静かにしていたが、写真でも撮ってやろうと思いたち、撮れた写真が下のものである。アナグマたちは私の周りをめまぐるしく動き、何とか撮れた貴重な一枚だ。





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