昨日、ゼミの学生たちとコウモリの調査に行ってきた。
目的の一つは、次のようなことを調べることだった。
内部が、「手前に一つ目のドームが、奥に二つ目のドームがあり、両者が狭い通路(穴)でつながっているような構造」になっているとき、キクガシラコウモリによる、両者のドームの使い方がどのように変化していくのか。
詳しい説明は省くが、とにかく大変興味深く意義ある内容なのだ。
さて、上のザックは私のコウモリ調査用のザックだ(ちなみにモモンガ調査用のザックは赤色だ)。
コウモリ調査だけあって、色は黒なのだが、とても痛んでいる。理由は、暗闇でコウモリからの襲撃に遭うから・・・・ではない(コウモリはけっしてそんな動物ではない。心優しい、可愛い、興味のつきない動物だ)。
ザックが傷んでいる主たる理由は、上記のような構造の洞窟の狭い通路を通るとき、ザックが壁にこすれたり、引っかかったりするからだ。上記のような構造の洞窟は3つあり、どこの洞窟でも、キクガシラコウモリが興味深い利用の仕方をしているようなのだ。
そんなザックが、昨日の調査で一部が裂けてしまい、今日、糸で縫って修理したのだ。
ところで、帰りの車の中で、今回調査した洞窟の”(二つのドームをつなぐ)狭い穴”を通ったUくんが言った。
「あの穴、いっぱいいっぱいでした。もし少しでも太ったらもう無理だと思います。先輩のYsさんは、太ってはいないですが、あんなに背が高いのに、どうして通ることができたんでしょう。ふつう無理だと思いますが」
いや、新鮮な発言だった。私はそんなこと考えたこともなかった。私が先頭で、YsくんやYmくんが後をついてきて、何度か”狭い穴”を通った。確かに今思い出してみれば、2人はかなり遅れていたような気もする。
身長が普通で、太ってはいないYmくんはOKとして、身長がゆうに180cmを超えるYsくんはどうやって通過したのだろうか。確かに・・・・。すごい姿勢と優れた運動神経で何とか何とかやり遂げていたのだろう。いや、そんな事例には事欠かないが、そこでも学生に大変な無理を強いていたのだろう。
ちなみに、昨日行った奥のドームに、2か月ほど前に私は一人で入ったが、なんと、ハクビシンが4頭(4頭だ!)いた。
襲われるかと思った。コウモリは予想通り、一匹もいなかった。