最近、読んだ本の中で最高にうなった(つまりその深さに感心した)のは「脱ニート 完全マニュアル」という本だ。
専門学校を卒業して6年間ほどニートをしていた著者が、その6年間の中で学んだこと、努力したこと、そして具体的にどう考え、どう行動すれば幸せに近づけるかが、よく整理され、実行可能な内容として書かれている。6年間という時間は、それがなかったら気付くことはなかったであろう、幸せに近づいたり離れたりすることにかかわる”盲点”をたくさん知らせてくれている。
ニートの状態にいる人の心理がどんななのか(人によっても違いはあるとは思うが)、よく理解できたし、「他人を悪く言ういうことは、”人の悪いところを見つけるという癖につながり”、それは自分に向けられ、自分を否定しエネルギーを奪い、幸せになる状態から遠ざかる」などの、心から「いいね」をクリックしたいような指摘にたくさん出会った。
本当にいろいろなことを教えられた気がした。
いっぽうでこの本は、ヒトという動物のさまざまな生物学的特性や、ヒトという動物で特に発達している「自分の行動や心理を理解して、自分を、望む方向へ導いていく」という特性の好ましい使い方を、とてもよく表していると思った。ホモサピエンスの特性によく合致していると思った。
ところで、「それで、上の写真は、どうしたのか?脱ニート完全マニュアルという本とどういう関係があるのか?」と、ここまで読まれた方は思われるかもしれない。
上の写真は、昨日、講義から研究室に帰った私の目に飛び込んできた光景である。ドアに貼ってあるモモンガの写真が問題なのではない。ドアの鍵穴に刺された、モミジの枝と、それにくっついている三角形の構造物が重要なのだ。
誰か学生が、そうしてくれたのだ。
こういう出来事に、こういうことをしてくれた学生に、素直に大いに感謝すること(誰かは分からないけれどありがとう!嬉しかったです)。
「脱ニート 完全マニュアル」はそいうった気持ちをしっかり自覚することの大切さを、深いところで教えてくれるのである。
もちろん、落ち込むような出来事に出会った時の心の持ち方にもとても深いヒントをくれる。
こういった生き方のHow to本の中でも、傑出した本の一つではないかと思ったのである。
ちなみに、写真の中の””三角形の構造物”のアップを下に載せておく。これはコアシナガバチの巣だね。