最近、ヘビの姿だけに強く反応する神経回路がサルで見つかっている。
そんなヘビ専用回路がヒトの脳内にも存在することはまずまちがいない。ただし、その回路は、生まれつきすぐに動き出すわけではなく、ヘビについての写真や映像(もちろん本物も)などを見聞きすることによって、潜在的だった存在が活性化していくのだ。
だから親がヘビを手にもってゆっくりと穏やかに話しながら幼児に近づけても子幼児は怖がったりはしないのが普通だろう。
でも、繰り返すが、ヘビ専用回路がヒトの脳内に存在することはまず間違いない。少なくともヒト本来の生活環境である狩猟採集生活の中にあっては、ほぼすべての個体のヘビ専用回路が活性化し、そういう個体のほうが生き延びやすかったと考えられるのだ。
私の脳のなかにもヘビ専用回路は存在する。そしてもう不可逆的に活性化している。だから山などで突然ヘビがとび出してくると心臓がドキッとする。
でも私は学習によってヘビについての知識を大脳にたくさん蓄積しいるし。また、ヘビ専用回路ど同様な様式で脳内に遺伝的、潜在的に備わっている動物の習性を知ろうとする回路(そして動物を捕獲したいという回路も)や、形や動きの美しさを感じるような回路もかなり活性化しているので、それらの知識や回路がヘビ専用回路を抑え込むこともある。いやほぼいつも抑え込む。
下の動画は、実験に使うアオダイショウに餌として鶏肉の切り身を与えているところだ(冷凍マウスを与えるマニアの方もおられるが私には無理だ)。
ちなみに、ヒトではのどの奥のほうにある気管(酸素を肺に送る管)の入り口が、ヘビではずっと前の方にある。動画の中ほどで、上の写真のように、入り口が酸素を取り込もうとして開口しているのがお分かりになると思う。
ヘビは大きな獲物を丸呑みにしていく戦略をとるので、気管の入り口が長時間、餌でふさがれないように開口部が前方にあるのだ。
ところでタイトルの「やがては有機体生物ではない金属生物が地球上にリアルに増えはじめるだろうけれど」についてだが、ここからその話題(AI:人工知能や人工生命の話)に写る予定だったが、長くなりすぎるのでまたの機会に。結構、ヘビーな話だ。