森を歩いていて上の写真のようなものに出会ったらあなたはどう考えるだろうか。
それが、例えば前回のブログで書いた「生物のさまざまな要素を感じ取り読み取る脳内回路」の総合作業の結果なのだ。
私が写真の場面に出会って感じたのは次のようなことだった。
まず、この杉の木の穴は、人間が明けたものではなく鳥が開けたものだろう。
杉の木に甲虫が卵を産んでそれらが孵化して内部から木を(文字通り)むしばみ、段々と杉の木の生命力が弱まっていった。
そこにキツツキ類がやってきて幼虫が木の内部を食べる音とか、内部を移動する音に反応して嘴で穴を開け、幼虫を食べた(細かく言えばもっといろいろなことが読み取れるし、一方で読み取ったことがどれも正しいとは限らない)。
こういった生物環境分析回路は、特に、「甲虫」とか「キツツキ類」とか「幼虫」といった、生物のカテゴリー化や、それぞれの生物の習性・生態などを読み取り、それらの関係をストーリーをもってく組み立てていくという特性を備えていると私は思っている。
(最後に、私のいつものセリフを。)
なぜ、生物環境分析回路はそんな特性を備えているのか?
それは、そういう特性が生み出す情報が、ホモサピエンスが進化的に誕生した本来の生活環境であった狩猟採集生活での生存・繁殖にとても有利だったからである。