皆さんは、親シジュウカラが、卵やヒナを、巣への侵入者から守るために行う威嚇的行動をご存知だろうか。
私は、先日、生まれてはじめてその行動を見た。見たというかその洗礼を受けた。
シジュウカラが入っているとは知らず、シラカシの木に取り付けた巣箱の蓋を開けたら、親鳥が威嚇してきたのだ。
尾羽を、異様に大きく広げ、口から、シュー、シューという声を発するのだ。
そばにいた学生は、「ヘビの声のようだ」と言ったが、私も、なぜかその声から、「ヘビ」を連想した。
でも不思議なのだ。
日本にいるヘビで、シューという声を出すヘビはいないのだ。シューという声を出すヘビは、私が知っている限り、インドなどに生息するコブラ類と南米やアフリカなどに生息する大型のヘビ(ニシキヘビやアナコンダなど)なのだ。
そういえば、アリスイというキツツキ科の鳥は、巣を守るとき、体を木の表面に沿わせて長細い形になり、さらにその長細い体をくねらせる。その姿は「ヘビ」そっくりであり、ヘビの姿を真似て相手を威嚇しているのだろうと考えられている。
ちなみに、ネコが相手を威嚇するときに出すシャーという声もヘビの真似だという説を支持する動物学者は多い(私は、・・・・○×△といったところだ)。
ヘビはネコより恐いというのか。毒ヘビは確かに恐いかもしれない。大蛇も。
そして、ヒトの脳内には、狩猟採集時代の、「シュー(シャー)=毒ヘビ、大蛇」という認知回路がまだ残っていると考えられなくもない。
とりあえず、「恐るべし、ヘビ!」と言っておこう。
※
シジュウカラの威嚇音を添付しておくので、ヘビを連想されるかどうか、聞いてみていただきたい。
0 件のコメント:
コメントを投稿