先日の暖かい日の午後6時ごろだった。
駐車場の脇を歩いていた私は、放置してある材木に、ふと、目が止った(材木の何に反応して目を止めたのか?私にもよく分からないのだ)。
そして、私は、一本の太い丸太を持ち上げたのだが、なんと、下には、結構大きなニホントカゲが冬眠していたのだ。
少し土を掘った形跡があった。その窪みに身を丸めるようにして、じっとしていた。
雌だった(なぜ雌だとわかるのか?私くらいになると一瞬のチラ見で分かるのだ。肛門部のすぐ後ろの尾の太さが雄と雌とで違うのだ)。
「暖かくなってきたからもうそろそろ冬眠から覚めても、い・い・じゃ・ないの」と思う私を知ってか知らでか、彼女は、「ダメよ、ダメダメ」(古い!)みたいな雰囲気で、一端体を伸ばして、それからさらに深くもぐろうとでもするように土に頭を突き刺した。
私は、ゆっくりと丸太をもとの位置に戻して立ち去った。
「彼女は、春が来たのを、まだ知らないのだろうか」と思いながら。
しかしである。その次の日から3日連続で、寒波が日本列島を覆い、結構寒い日が続いたのだ(私は一度しまったセーターを、まだ出してきた)。
私は思ったのだ。彼女は知っているんだ。まだ、暖かさが安定していないことを。もし、あのとき、冬眠から覚めていたら、寒さの中で危険な状態になったかもしれない。
私が浅はかだった、と。
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