今日の話の場面となった階段.もちろん話は夜起こったことで辺りは真っ暗だった
大学の建物を後にしてコンクリートの階段を上がり、北側の道路に出るか出ないかのところで、私の目の前を、大きな白いものがサーッと横切った。
白っぽいものであることは分かったが姿はもちろん、輪郭も分からなかった。
辺りは真っ暗だ。そんな場所で突然白いものが空を切ってサーーーッと!
最初は、サギかと思った。でもサギなら羽を上下させ音を立てて飛ぶ。違う。もっと、なんというか神々しい感じのものだった。
じゃ何か?
・・・・・それはもうフクロウしかないだろう。
フクロウなら音も無くサーーッと飛べるだろう(フクロウの翼の羽毛は、獲物に自分の接近を知られないように、空気の震えを吸収してしまう構造になっているのだ)。
さて、道路に出て車のほうへ進みかけると、道路の北側の山からギャーギャーッという声が聞えた。
一瞬、タヌキの子どもが鳴いているのかと思った(9月はタヌキの子どもが親別れをする季節だ。親は離れたがらない子ダヌキを攻撃し、子ダヌキは悲鳴をあげながら離れていくのだ。いわゆる子別れの儀式だ)。
でも、やはり、それは子ダヌキの声ではない。声の質が違う。その声はサギの声だ(またここでサギかよ)。
ということは、さっき私が見た白い物体はサギか?
いろいろ考えていると、今度は大学の建物のほうからホーッ、ホーッ、という声が聞えてきた。
紛れも無いフクロウの鳴き声だ。
かくして、私の中では、「白い物体=フクロウ」説が断然、立証されたのだ。
夜の森では、サギとフクロウ、そしてたくさんの動物達のドラマが繰り広げられているのであろう。
以上、ここまでの話の、サギの声が聞えたあたりから動画を撮ったので見ていただきたい(というより真っ暗なので聞いていただきたい)。
秋の虫たちの声が賑やかに聞える中に、サギの声と、後半にフクロウの声がする。フクロウの声は小さいので聞き逃さないでいただきたい。
オヤスミナサイ