今日のブログはちょっと長くなる。
私のなんとも悔しい思いがそうさせるのだ。
皆さんは、「モモンガの餌を取ろうとして杉の木に上って後ろを振り返ったら、大きな白いフクロウがほんの数メートル向こうの木にとまっていてお互いにじっと見つめ合った」という経験がおありだろうか。
私は、・・・・ある。
2日前の朝の、大学林でのことである。
ニホンモモンガの餌であるスギの葉(大学のキャンパスの林のなかでスギの木は一本しかないのだ)を取ろうと、梯子をかけて上り、枝ごと葉を取ろうとしていた。
そのとき何やら後ろで動物の気配を感じ振り返った。そしたら何と、フクロウが数メートルほどしか離れていないカクレミノの枝にちょこんととまっているではないか。私の目線とほぼ同じ高さでいやがおうにも目線がばっちり合った。
びっくりして梯子から落ちそうになった(地上から6mはある。危なかった)。
フクロウは巣立ちして間もない幼鳥らしかった(幼鳥は羽毛が白く、それが膨らんでいる分、成鳥より大きく見えるのだ)。
こんなドアップで、かつこんな愛くるしいい野生味たっぷりのフクロウを見たことは生まれて初めてだった。
私は落ちそうになった身を立て直しポシェットからカメラを取り出し写真を撮ろうとした。そしたらその動きに反応したのか、フクロウは大きく翼を広げ飛翔して私の視界から消えていった。
私は何か夢でも見ているような気がした。感動と同時に、写真が撮れなかったことが悔しくて杉の葉の採集はそいこそこに地面に降り、フクロウが飛んで行ったほうへふらふらと歩いていった。
そしたら、なんと、フクロウが、木の上にとまっているではないか。私の顔は再び輝いた。
今度こそ写真を・・・・と思い、決して目を合わせないように、動きも最小限にしてポシェットに手を伸ばしてカメラを取り出した。
すると、フクロウは再び飛んだのだ。
樹冠の隙間から神々しくとんでいくフクロウのシルエットが見えた。
2度のチャンスを逃すとは、・・・・私はそこにベットがあったら間違いなく寝込んだいただろう。
しかし、そのあと、ある考えが私の頭上に舞い降りてきた。
そうだ以前にも何度かこのあたりでフクロウの声を聞いたことがある。つまりここら一帯はフクロウの森なのだ。繁殖も行われているのだ。
じゃあ、ここを「環境大のフクロウの森」と命名してときどき訪れよう(どうせモモンガの餌の杉を間取りに来るし)。
そう思うとなにやら心が晴れてくるような気がした。
環大のフクロウの森・・・・私の脳の中には、あの白い大きなフクロウがいつでもそこにいる。なかなかいいではないか(下の写真がその森である)。
ちなみに、フクロウの森の前にある開けた土地は、以前、環境大の伝説のヤギ「ヤギコ」が育った場所である。伝説のヤギと伝説の鳥カムイ・・・・あーっ、ロマンだ。
でも・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・悔しい。