昨日、ゼミ生のHくんと、山の斜面に放牧されているウシの群れを見てきた。
ウシが大好きなHくんが、かれらの社会性について卒業研究で調べるのだ。
ウシたちは、なかなかの迫力で、隔てる柵がないところから睨まれると、ちょっと怖くなる。
私は、子どものとき、近所の家で飼われていたウシが逃げ出し、追いかけられた経験がある。
ウシについてのHくんの研究成果はおいおいにお話しするとして、今回は新鮮な発見が2つあった。
一つは、「ウシが放牧されている斜面一帯は、ウシたちが適度に採食するものだから、広い草原にになっており、近年、行き場を失いつつあるバッタをはじめとした昆虫類の格好の生息地になっていた」ということだ。バッタなどはそういう場所でなければ生きられないのだ。
ウシたちが、かれらの生息地を創出していることになる。
もう一つは、「放牧地の斜面で、ぽつぽつと、丈が長い状態で、ウシに食べられずに残っている植物があって、それらすべてに共通した特徴は、棘(!)をもっていた」ということだ。
グミやサンショ、カラスザンショ、ノイバラ、サルトリイバラだ。ちなみにタケ「類は、地下茎でしぶとく生き抜いていた。
植物たちの防御策が見事に効果を発揮していることがリアルに見えた。
上は、群れをつくって休息場所に移動しているウシたちだ。
さて、Hくんの研究から一体、どんなことがわかるのだろうか。楽しみだ。