窓辺に(窓辺でなくてもいい)、透明のプラスチックを置いて、水を入れて、森の小川から取ってきた苔付きの石を入れて、ため池からとってきたヌマエビを入れて、・・・そしたら、「透明のプラスチックケースの中の石と苔とヌマエビの世界」の世界が誕生だ。
苔の餌は、窓の外から差し込む光、あるいは電気スタンドから降り注ぐLEDの光と石がら染み出す各種分子。ヌマエビの餌は、水の中に零れ落ちる苔の枯死組織だ。
ヌマエビの糞は、黒くて細長い糸の断片。石と伝って登ってくる水を吸収して、やがて苔は、赤っぽい胞子嚢を、緑の葉の上に伸ばし、ヌマエビは、お気に入りの石を決め、その下から、あたりの様子をうかがう。
そうなると、いよいよ「透明のプラスチックケースの中の石と苔とヌマエビの世界」は地球に似てくる。