大学の、研究用ケージのモモンガは、私が、箱の入り口の、すぐ内側にヒマワリの実を置いてやると、しばらくすると、一匹が顔を出し、それが完全に外に出ると、二匹目が顔を出し、そして、なんと、三匹目が顔をだす(こともある)!
小さな巣箱の中に、なんで三匹ものモモンガが入るのか・・・・(ケージの中には巣箱は7個もあるのに)。
さて問題。
モモンガたちは、なぜ、同じ巣内に入ろうとするのか。以下から一つ選択。
①巣が少ないから(本来の生息地では、かれらが巣に使う樹洞は、あまり多くはない)
②体を寄せ合って、寒さから身を守るため、
③雄が、雌の巣に入って早めに番相手を確保しようとするため
④雌が、雄の巣に入って早めに番相手を確保しようとするため
⑤ときには誰かとゆっくり話がしたいから
では、解説も兼ねて答えを言おう。
このような現象(私は、成獣巣内同居と名づけてた)はかれらの本来の生息地(つまり豊かに森)でも見られ、親子や兄弟姉妹といった血縁関係がないもの同士でも見られる。雌と雌、雄と雄、雄と雌、いろいろな組み合わせで成獣巣内同居は行われる。
私の長年の研究によると、一つには、かれらは、寒さかへの対抗手段として巣内同居を行っている可能性が高い。
野外での調査から、成獣巣内同居は、気温が低いほど起こりやすくなるのだ。
シベリアシマリスも、ニホンモモンガと同じ単独性(群れをつくらない)げっ歯類だが、排他的で、繁殖期以外は、自分の巣の周辺から、他のリスを追い出そうとする。
では、この違いはどこから来るのか。
その理由はまた今度。
でも一つだけヒントを。
シベリアシマリスは、冬は冬眠する
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