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2016/05/07

懸命に生きるカナヘビに子守唄

これは先日、本当にあった話である。

私の家の庭先の畑に、カナヘビが、地面に体を横たえて休んでいた。
そのお腹の具合から(写真をご覧いただきたい。けっして満腹ではない。腹部のシワがそれを示している)、空腹を抱えて餌を探し回り、一時、疲れた体を休めていることがうかがえた。

私は、思わず、私のとっておきの子守唄を口ずさみながら(子守唄といっても既存の子守唄ではない。その時その時に、それぞれの動物に合わせてささやくように、多少のメロディーをつけて声をかけるのである)、カナヘビに近づいて行った。
日々の厳しい生活の中で、ほっとする機会をもった同じ仲間としての共感がそうさせたのである。

するとどうだろう。
カナヘビは、少しずつ目を閉じはじめ、最後は、気持ちよさそうに、寝入るように完全に目を閉じたではないか。

ああ、私の即興の子守唄にそんな力があったとは。
私は自分の力に感動し、静かにその場を立ち去ったのだった。

ちなみに、最後にカナヘビの尾を確認すると(一番下の写真)、思った通り何度か切れて苦労して再生している状況が確認された。
しばしば庭に来て寝そべっているあのネコが怪しい。

でもネコも私も含めて、みんな懸命に生きているのだ。命の本質がそこにある。かりに力尽きても、それはけっして単なる無様な死ではないのだ。私は人生に、改めてそういう意味付けをしたのだった。

ジャーーーン


 

2015/12/12

里山生物園でのトカゲたちのちょっとした感情的トラブル?

以下の記事は、公立鳥取環境大学まちなかキャンパス「里山生物園」FaceBookに書いた記事である。ちょっと見てもらいたい。

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 まずは上の写真を見ていただきたい。
 ニホントカゲとニホンカナヘビのニアミスである。
 これは大変貴重な写真である。里山生物園だからこそ遭遇できた場面だ。
 お互い相手をどう認知しているのか。実は、この遭遇の前にちょっとした出来事があったのだ(何があったかを知りたい方は私のブログ「ほっと行動学」の動画を見ていただきたい。数日うちにはアップするので)。
そしてこのあと、なんと体格で劣るカナヘビがトカゲを追い払うのだ。
 ちなみにこのカナヘビはこのFacebookでもよく記事を書いてくれているKWくんが家で大切に飼っていた“みどりちゃん”という名の個体である。

 ところでKWくんは、みどりちゃんのために、暖房用のライトを買ったそうだ。それをテラに設置するそうだ。どんな風景になるか楽しみだが、少し心配だ。里山が「渋谷」のようになったりして。そしたらみどりちゃんは里山の純朴なカナヘビから、都会の、土をさわるのもいやがる女の子になるのだろうか。
 そういえば生物部の面々の間で最近、不穏な動きがある。
 アクア、テラとは異なった第三の里山生物園をつくろうとしているらしい。
 なんでも、その生物園は、トロピカルなビーチを再現した、華やかなリゾート地のようになるという噂も聞いている。アクア、テラ、そしてトロピカルシティー・・・・? 私は心配だ。
TK
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 記事の中に出てくる「ほっと行動学」が、このブログなのだが、写真にある“眼付けニアミス”の前にあった“ちょっとした出来事”というのが下の映像である。

 
 動画には、まちなかキャンパスのキャンパス長である加藤さんが、トカゲに餌を与え、そのそばで「なんであいつだけが餌を食べてるんだ、俺のほうはどうなるんだ!」とばかりにトカゲをガン見しているカナヘビの姿が映っている(途中で「あっ、そう」とばかりにプイッと顔を背けるみどりちゃんの姿も映像はとらえている)。

 みどりちゃんは、この時、トカゲ(一応名前はポチだったかなんだったか付いている)に対し「あいつがいると私は餌が食べられない」みたいなことを感じたのかもしれない。ナンチャッテ

2015/07/30

私は日夜、環境教育に邁進しているのである




先日、里山生物園テラで生まれた子カナヘビのうち、餌を食べられなくて痩せてしまった2匹を大学に連れて帰ってきたお話をした。野に帰す前に、研究室でシロアリを中心にした食事で(?)太らせたという話だ。

チビカナヘビのお腹を膨らませろ(動画)

 さて今日、その子カナヘビを大学の裏山に放そうと、容器に入れて階段を下りていたら、印刷室の前で学生達に聞かれた。「先生、何が入っているのですか?」

 私は手短に、かつ丁寧に事情を説明したのだが、成り行きで、その子トカゲを見せることになり、印刷室に入って容器を空け、私の手の上に乗せて見せてあげた。
 学生達は「はじめてみた。かわいい!」「ほんとかわいい!」と連呼して子カナヘビを見ていたのだが、そのうち、容器の中のダンゴムシやワラジムシにも目が向き、それらについても質問しはじめた。

 私はこれはいいことだと思い、彼らの子育ての話や、幾つかの面白い習性について話し、最後に、「どう、自然は驚きに満ちている、だろう」と締めくくって、印刷室を出た。

 どうですか、私はこのように日夜、学生への環境教育に心を砕いて実践しているのである。


オシマイ

2015/07/27

チビカナヘビのお腹を膨らませろ(動画)

子カナヘビをジロッとにらむ、貫禄たっぷりの大人のカナヘビ




充分な餌が捕れないのだろう.2匹の子カナヘビは痩せていった(右の写真の白円の中).


 公立鳥取環境大学まちなかキャンパスに新しくオープンした、「陸の里山生物園テラ」をご存知だろうか(ご存じない方は下記の記事を読んでいただきたい)。


 テラのマスコットはなんといってもカナヘビだろう。テラの倒木の上やシダの葉の上でそのハンサムな顔としなやかな姿を見せてくれている。

 テラに移入されたカナヘビは2匹であり、そのうち一匹は移入時にお腹の中に卵をもっており、私は生物園の園長コンビMさん、Nさんに「やがて子カナヘビがその辺をチョロチョロは歩きはじめるよ」と予見した。

 2週間ほどしてその予見は実現し、4匹のチビたちが、親たちと同じように、シダの上や倒木のうえを歩きはじめた。とてもかわいい、テラの新メンバーだ。

 でもやがて、問題が出てきた。
 4匹の子カナヘビのうちの2匹が痩せてきたのだ。

 これは多くの動物の飼育の際に起こる問題で、体が小さい“子”の飼育は実に難しいのだ。彼らが食べられる餌は限られているからだ。いずれにしろテラの中で4匹の子カナヘビの成長は無理なのだろう。このままでは2匹は死んでしまう。

 私は、痩せた2匹を野に放してやろうと思い、園長さんたちにその2匹の捕獲を依頼した(その作業は結構難しいのだ。チビたちはチョロチョロ動いていろんな場所に隠れてしまうのだ)。
 やがて、園長コンビの努力により2匹のカナヘビは捕獲され私は容器に入れて、とりあえず大学に持ち帰った。

 さてそれからである。少し私が迷うはじめたのは。
 このまま大学の裏山に放してやればことは終わるのだが、はたしてこんな痩せたままで放してやってもよいのだろうか?すぐに餌を捕りはじめて生きてゆけるのだろうか?

 悩んだ末の結論は、「お腹が膨らむくらいの状態にしてから野に放してやろう!」だった。

 どんな餌でチビたちのお腹をいっぱいにしてやるのか?
 すでに、チビたちが食べることを確認している餌は、ワラジムシやダンゴムシの小さな子どもである。でも、たくさん準備することはできない。
 
 そこでひらめいたのが、“シロアリ”である。あの、巣の中にうじゃうじゃいるシロアリをごそっと与えてやれば、子カナヘビ達は必ず食べるに違いない。


 かくして、シロアリには申し訳なかったのだが、大学の裏山でシロアリは採取され、子カナヘビ達の飼育容器に入れられたのだった。

                     大学の裏山で採取したシロアリ


 もちろん私の読みはあたっていた。こういった問題に関して私が的をはずすわけがない。

 カナヘビは飼育用に入ってきたシロアリを下のような具合に喜んで食べたのである。


     


それから数日後、チビたちのお腹はどうなったか。
 下の写真がその答えである。


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