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2016/06/11

洞窟の中では柿の種もモヤシのようになる!


今日、海の近くの、とある洞窟に(コウモリの調査で)行ったら、上の写真のような、奇妙な植物に出会った。

一緒に行ったUくんは、モヤシみたいだ・・・と言ったが、確かにちょっと大きめのモヤシのように見えた。

でも近づいてしっかり見たら、それは柿の種が発芽したものだった。

柿も、真っ暗闇で発芽すると、モヤシみたいな状態になることを生まれて初めて知った。

へーっ、そうなんだ!

ちなみにその柿の種は、ハクビシンというイエネコを一回りか二回り大きくしたくらいの雑食性の哺乳類が、洞窟の外で柿の実を食べ、洞窟の中で糞をして、地面に落とされたものだ。

なぜそう言い切れるのか、とあなたは問うかもしれない。

私は、洞窟の中で、そのハクビシンに何度か会っているのだ。彼らの糞のことも知っているのだ。

いずれにせよ、やはり自然は意外性に満ちている。

2016/01/01

コウモリは洞窟の中でなぜ体を寄せ合うのか?


明けましておめでとうございます。
本年はサル年です。皆さんにとって、よい一年でありますようにお祈りしています。

ところで皆さんは、サルコウモリというコウモリをご存じだろうか。
おそらくご存じないと思う。そういうコウモリは存在しないからだ(今後、絶対発見されないとは言えないが)。

上の写真は、私が昨年の終わりに(ゼミの学生たちの卒論の指導の合間を縫って)行ってきたキクガシラコウモリとユビナガコウモリ(両種は日本に実在する)が冬眠する洞窟で見つけたサルスベリ、ではなくムラサキシキブである(実際、両者の実はよく似ているのだ)。
洞窟の入り口で 暖冬のせいか、まだ鮮やかな紫色を表面にたたえたままで私を迎えてくれたのだ。野生の美、とでもいうのだろうか。凛とした美しさが目に染みたのである。

そしてその下の写真が、洞窟の入り口だ。どうですか、皆さんも心から中を見てみたい と思われるでしょう。

私はこの洞窟に、ある明確な目的をもってやって来た。
その目的の内容については今は言えない。
でもヒントくらいはまあいいだろう、と思うので、ヒントになる写真を下にお見せする。
けっして、コウモリ(ユビナガコウモリ)を串刺しにしているわけではない。

体を寄せ合ったコウモリたちの塊の内部の温度を計っているのだ。
写真を見て皆さんは思われるかもしれない。「内部は外より温度がかなり高いに違いない」と。
まー、流れからいうとそうだろう。

しかし、・・・・・結果はそうではないのだ!


その結果とは、そしてその結果がなぜ重要なのか、またお話しする日がくるだろう。

2015/11/12

雄のキクガシラコウモリだけが秋を過ごす場所



これまで7つの、中にコウモリがいる古墳を見つけたが、それらの古墳にいたのは、例外なく、「1匹のキクガシラコウモリの雄」であった。

この「キクガシラコウモリ」という情報と、「1匹の雄」という情報は、次のような意味で、日本に生息する洞窟性コウモリについての理解に寄与する。

1.古墳の中は、天然洞窟や、廃坑、水路などの人口洞窟と違って比較的湿度が低い。そういった場所をねぐらに選ぶコウモリはキクガシラコウモリだけだ。
2.これまで多く事例を見てきたが、比較的狭いねぐらに単独でいるコウモリは、キクガシラコウモリの雄だけだ。

下の写真は、大学から車でほんの数分のところにある古墳である。先日、キクガシラコウモリの糞が欲しかったので中に入ったら、案の定、キクガシラコウモリが一匹、天井からぶら下がっていた(ブログ一番上の写真と一番下の写真。)

愛嬌のある、立派なオスだった。



真ん中に見えるのが、古墳の入り口.落葉樹が葉を落とし秋のたたずまいが心地よい.




古墳の中の様子




2015/09/10

私はなぜ洞窟が好きなのか 洞窟の中の一つの生命世界




 私は洞窟の中が好きである。
そして好きな理由を、今改めて考えている。


コウモリが居ることが理由の一つ?確かに。確かにそれは言える。
でもそれだけではない。
洞窟の中は暗黒の静かな世界であり、そこに多くの動物が生きている。
その中には、一生、洞窟の暗闇の中で生きていくものもいれば、一時的に暗闇の中に入り込んで過ごしているものもいる。


彼らの命の主要な源は、コウモリの糞だろう。光が無い洞窟内では、動物の命の源になる植物が育たない。植物が無機物から有機物を合成してくれないのだ。そして、その有機物を提供してくれているのが、コウモリが洞窟外の光の世界から運び込んで一部を捨てた“糞”なのだ。


ちなみに、洞窟に入るときしばしば思うことがある。それは、「もし落盤があったらどうしよう」だ。50年以上も(あるいは100年以上も)落盤はないからといって、まさにこれからそれが起きないとは限らない。
今日、私が、あるいはわれわれがここに来ることをあの人とあの人には知っているよな、と確認してから入るのだ。
学生と一緒に行くときは、もちろん先頭で入るのはいつも私だ。私は内壁の状態が強固であるかどうか確認しながら進むのである


 洞窟の内壁の模様は、ときとして壁画のように見えることもある。当てたライトの先に浮かび上がるその“壁画”の前にしばし立ちつくすこともある。
 底に池ができているときは、水の揺らぎに心がざわめく。


そんな場所に動物がいたら、皆さん、もうそりゃあ、心躍りますよ。

オシマイ



上左「類が分からないザトウムシ」 上右「ヤマアカガエル」
      下左「種類が分からないガ」  下右「サワガニ」

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