小林朋道公式ブログ:動物行動学者。野生生物と3日ふれあわないと体調が悪くなる。 主な著書は『先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます! 』、『通勤電車の人間行動学』、『人間の自然認知特性とコモンズの悲劇』など
2017/03/05
最近、AI(人工知能)を素材にした小説が目立つようになってきたと思う。「ビビビ・ビ・バップ」とか「百年法」とか。それは当然だろう。ヒトの本質を描こうとするのが文学で、AIはまさに、ヒトとは何かという問題を考える上での格好の現象だからだ。私はヒトとは?生命とは?という視点から、AIにとてもとても関心がある。生物好きの方はどうですか。
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AI
動物行動学者。野生生物と3日ふれあわないと体調が悪くなる。主な著書は『通勤電車の人間行動学』、『先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます! 』、『人間の自然認知特性とコモンズの悲劇』、『ヒトの脳にはクセがある』など
2017/03/01
朝日新聞3月1日記事「AIがAIを作る未来想定」:「・・いずれ自ら考えて行動し人工知能を作る人工知能が登場する・・・」とあり、「だから倫理性を人工知能自身にも」とあるが、その発想には根本的な考えが欠けている気がする
www.homo-contribuens.org/wp/wp-content/uploads/2016/04/thesis_taki_003.pdf に私が書いています
道徳観(倫理観)や正義感、他者への思いやり等の感情を生み出す脳内神経回路の遺伝子は、それをもった個体からより多くの個体(主に子ども)を作り、その中に入って広がっていったのだ。
自ら考えて行動し人工知能を作る人工知能が生まれたら、それがディープラーニングなどの機能によって、より多く増える戦略を学んでいくだろう。そうしたら、仮に、人間が倫理観を外部からプログラムしても、それが、彼らの増殖に有利な環境ではなかったら、抑え込まれたり、書き換えられたりして、力を発揮できなくなる可能性が高いと思われる。
重要なことは、各種感情、〇〇観の多くは、ヒトを含めた生物の進化において、いわば、その生物の脳が自ら、自然淘汰という過程を経て内側から出現してきたものなのだ。
自ら学習し、”自らを”作るAIの場合も結局は同じだろう。仮に、外部から倫理観のプログラムを埋め込んでも、それがいつまでも予定通りに作動し続けることはないと考えたほうがいいと思うのだ。
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